三期生　最終報告会

1：本報告会について

平成28年6月に開講した第3期の最終報告会が平成29年2月18日(土)にキラキラ会館(墨田区京島)にて行われた。
前年度に引き続き、本講座副会長で会場が位置するキラキラ橘商店街の事務局長である大和氏による講話「個店が主役となって商店街を活性化！にぎわいを生む商店街のイベント魅力作り」を皮切りに、 ３期生６名が実施したイベントの報告や今後のイベント構想を発表していった。出席した産業経済課中山課長は「国際文化観光都市としてどんなまちづくりをしていけばいいのかを一緒に考えていきたい。
この講座で培われたスキルや想いをまちの中でどんどん起こして発信して行ってもらいたい」 と受講生の今後へ期待を滲ませた。
また、報告会の後は大和氏とともにキラキラ橘商店街をめぐり、総菜や飲み物を調達し、懇親会を行った。

2：受講生の発表内容

長谷川節子氏　「本との土曜日」実施報告と今後のイベント構想発表
渡邊忍氏　「全日本製造業コマ大戦千葉場所」実施報告
池川友和氏　「町内の子どもたちとの街づくり」町会活動報告
吉川泰一氏　「すみだを笑いのあふれる区にしたい」イベント構想発表
大山玲子氏　「薬酒LABO@すみだ」イベント構想
天野健児氏　「夢カフェを通じて夢の意味を現実に生かす取り組み」発表

★Pick Up　吉川泰一 氏

すみだを笑いのあふれる区にしたい「スミダ・スマイル・グランプリ(仮称)」

墨田区で育った吉川氏が地域の魅力に気づいたのは2011年、名古屋への単身赴任がきっかけだった。
戻ってからは墨田区バスケットボール協会理事やタウンミーティング企画運営委員として精力的に地域活動に参加。
数々のイベントも実現してきた中で本講座を受講した。講師陣の熱いに触れ、 アイデアを組み合わせると新しいものが生まれると講座で学んだ吉川氏は、自身のテーマである墨田区民の健康のために「笑い」を生み出すべく、 現在行われている「スミダ・スマイルLIVE」と「M−１グランプリ」「B−１グランプリ」を掛け合わせた「スミダ・スマイル・グランプリ(仮称)」の構想を発表した。
日程と場所は決定済みで今後仲間と打ち合わせを重ねるという。
人脈を生かしたスピーディな経過に出席者は大いに刺激を受けたようだった。

★Pick Up　フードプランナー 大山玲子 氏

お酒が大好きな人のための実験室「薬酒LABO＠すみだ」

イベント制作現場の経験も豊富な大山氏。自身の酒と健康への想いを「薬酒」という形で表現する企画を発表した。
手軽に薬酒を生活に取り入れることを意識し、イベントは２段階に分けて行う。
「Ⅰ.薬酒を飲んでみよう」は、 一般的な薬酒の苦そう、美味しくなさそう、難しそうといったイメージを破り、いつものドリンクにスーパーで購入できる 材料を混ぜるだけの簡単で美味しい薬酒作りや自分に合う薬酒を知る体質チェックなど薬酒をぐっと身近に感じられる内容だ。
「Ⅱ.My薬酒を作ってみよう」では薬酒のレクチャーを織り交ぜながら実際に薬酒を作る構成で薬酒の深みに触れる内容になっている。
大山氏の具体的アイデア満載の発表に、早く実現を！と参加を望む声が多く聞かれた。
懇親会では実際に薬酒の試飲を行い、イベント実現に向けてその場で意見交換が行われた。

3：一期生である記者所感

３期生の特徴は、全員がすでにイベントプロデューサーとしての経験があり、地域への愛情が深いということだ。
発表された企画はどれも共感を呼び、発表後の懇親会では会を見届けた卒業生も加わって、新しいイベントのブレストやイベントの情報交換などが活発に行われていった。
地域を盛り上げる仕掛け人同士が顔が見える関係になれることの意義を再確認する会となった。
また、このコミュニティを生かしたイベント支援の仕組み作りを考える時期にきているのではないかとも感じる。
今はそれぞれが個人的に得たつながりを活用しているように思うが、イベプロとして仕組み化することでより広がりが生まれる。
例えば、広報面での連携や地域情報の共有をより強化できれば、墨田区の目指す国際文化観光としてのブランディングにも大きな成果を発揮できるだろう。
イベプロコミュニティが持つ可能性は大きい。